2011年8月13日土曜日

子どもたちの進路

 8月8日付でがU-18の中学生の様子を報告しました。中学生たちは夏休み中、定例活動以外にもサンスクエアに来て、自主的に(?)勉強しています。その子たちの前に立ちはだかる最大の難関は・・・


 中学生には高校入試というものが目の前に立ちはだかっています。特に中3の子たちは学校の雰囲気が受験一色になっていくこれからが、つらいところです。「高校に行きたい。そして大学も」と強く思っている子は、何とか普通高校へ行けるように支援したいと思いますが、現実は厳しい・・・
 一つでも得意科目(数学や英語)があるとそれに頼り、それでなんとかなると子どもたちは思っているようです。でも広島県の公立高校を受験するなら5科目が必要です。国語、社会、理科は日本語の壁が厚く、どこからとりかかればいいのか、全くお手上げという感じです。ある論文を読んでいたら、2001年の調べでは広島県にも外国人枠があったらしいことが書いてありましたが・・・最近はどうなのか、広島県教委に問い合わせてみたいと思います。
 一方で、「中学でもういいや。高校には行きたくない」と思っている子もいます。このような子を、どう支援したらいいのだろうと途方に暮れてしまいます。日本で生まれ育った子で、日本語が遜色ないとしても、中卒では仕事を探すのは至難の業です。何か技術が学べるところと思っても、その子は何をしたいと思っているのか・・・
 彼ら自身に10年後の自分をイメージさせるのはほんとうに難しいのです。周りにロールモデルがいません。職業選択のための教育も必要だと思いますが、私たちの活動はまだそこまで行っていません。最近の専門学校の募集要項をネットでちょっと見てみましたが、中卒を受け入れるところは非常に少ないです。学力が付いていない。その上日本語もあまり・・となると非常に厳しい現実が待ち構えています。
 このような子どもたちが、これから先、どうしたらこの日本社会で生きていくすべを身につけていけるのでしょうか。きちんと就業することなく職を転々とする・・ということになってしまうのではないでしょうか。そして子どもたちの保護者、学校の先生たちは、このような現実をどうとらえているのでしょうか。(