2012年6月11日月曜日

携帯電話に見る子どもたちの日本語

 最近、U-18の中学生(以上)は、ほとんどが携帯電話(スマートホンの子も多い)を持っている。子どもたちが送ってくるメールを見ると、みんなの日本語の実態(青字部分)がよくわかる.


「電話がきたけ 病院にいきました」
「昨日3時までサンスケアーにおったけど(以下略)」
これは広島弁そのままである。耳が良いということか??サンスケアーとはサンスクエア(いつもU-18を開催している東広島市の公共施設)のことだが、英語の得意なこの子には、そう聞こえているのかもしれない。


 特に難しいのは行く、来るの使い分け。
「はいきます「今日私は来ないです。でも明日来ます「今日僕は来ない
「今 病院にいるからいきれない
 これは惜しい。「行かれない」、欲を言うなら「行かれません」の方がいいな。


はろわく」(はろーわーく)「とろきしょ」(とうろくしょう登録証
音と表記、う〜んやっかいだねえ。

「血液型>先生これどう意味」(「いう」の部分を聞き取るのは難しいか?)
このメールで不思議だったのは、どうやって血液型なんていう漢字を入力したのかということだ。この子の日本語力では、とうてい読めない漢字なのに。
 最近の携帯電話はカメラで漢字を写して、それをメールに直接取り込める。「血液型」のように、読みがわからない漢字でも、ひらがな(読み仮名)やローマ字を打たずに入力できるわけだ。これは便利な機能だ。これを使えるようになってから、この子は漢字の読みや熟語の意味をしょっちゅうメールで聞いてくる。しかし!「会心率」なんてが知るわけないじゃん。ネットで調べて教えたけど、モンスターハンターをやり過ぎないように注意してね。


「それ(は)どういう意味ですか」「先生これ(は)どう(いう)意味ですか」
「先生今からどこ(へ)行く?」「先生今日何時(に)いる?」
 助詞の使い方は難しい。抜け落ちしてしまうことも多い。それから、丁寧な言い方(書き方)も難関だ。「〜ですか?」が使える子もいるが、たいていの子は、行く?いる?やる?見る?できる?と言い切ってしまう。学校の職員室では、きちんと
「失礼します。〜〜先生はいらっしゃいますか?」
と言えるのに、書くとなるとまだまだだ。メールだからまあ大目に見ているが、それでも
「今週の日曜日先生(は)ひまか
なんていうのは、(わかっちゃいるけど)ちょっとイラっとする。なんだコイツ!!えらそうに(笑)。事情を知らない人なら、こんなメールが来たらかなりむかつく(?)のではないか。丁寧な言い方、大人に対する言い方(書き方)は、折に触れて注意する方が良さそうだ(