2014年2月10日月曜日

住民よ、声をあげよ!!

 節分、立春、そして日本列島太平洋岸の大雪!!は2/3から滋賀県に研修に出かけていました。2/7の夕方帰ってきたら、あれま、大雪になっていました。もちろん東広島だけでなく、多くの地域で大変だったことでしょう。東広島では、冬期、スタッドレスタイヤにするかどうか悩むところです。1年に何回、その恩恵にあずかれるかという降雪レベルなのですが、今回は威力を発揮しました。せっかく(??)投資したんだから、使えて良かった・・・なんて言ったらばちが当たりますね(人の心は複雑です)。

 研修では『多文化共生』について幅広く学びました。お仲間は地方自治体の職員が半数以上で、残りは国際交流協会の職員など。それぞれの地方の取り組みを聞き、改めて東広島の良い点、問題点なども見えてきました。それにしても、皆さんの意識、そしてスキルの高いこと!!日本という国を支えているのは、こういう人たちなんだと改めて感じました。しかもノリの良い楽しい方たちばかり。オンとオフの切り替えも見事でした。

 さて研修では、外国人の集住地区として有名な、三重県四日市市笹川地区*の自治会長さんの話を聞くことができました。笹川では、子どもの放課後学習支援に地域をあげて取り組んでいるそうです。
 実はは、ここを訪れたことがあります(2010年に別の研修で)。その時に、地域全体の状況、保育所、学校、学校外での支援などを見学していたので、今回、笹川地区の自治会長さんの話を懐かしく聞きました。
ブラジル食品店(四日市市)

四日市市国際共生サロン(笹川地区にあります)
 今回のお話しの中で興味深かったのは、笹川地区では、地域住民(協議会を設置)、教育委員会、市役所の多文化共生担当部署が、一体となって放課後支援を運営していることです。2010年には、こうした一本化は図られておらず、放課後支援は2つ(地域主体と学校主体)に分かれていました。
 一本化に不可欠なのは、関連機関の意思統一です。ヤッチャルでも日頃から、教委、学校、行政など、諸機関との連携を必須と感じているのですが、なかなか進まないのが現状です。どうして、一本化がなされたのでしょうか?

「どういうきっかけで、2つの支援教室がまとまったのですか?行政と教委、地域がどうやってつながったのですか?」
「実際にはそんな簡単ことではない。どこの自治体でも、この3つを束ねるのは至難の業です。でも、住民が自ら声を上げたので、それぞれが動かざるを得なくなりました。地方自治体で何かをしたいなら、外国籍住民でも日本人でも、とにかく住民が自ら声を上げることです。特に笹川地区にはNPOがないので、住民の声はより重要です」
 実は自治会長さんは、四日市市役所の職員でもあります。だからこれは行政職員からの生の声とも言えます。
 U18も、もとはといえば外国籍の家族から行政に対して「夏休みに漢字教室のようなものはありませんか?」という問いかけがあってはじまったものです。ヤッチャルも、この時できました。笹川のような集住地区ではない東広島では、地域(自治会)よりNPOが担うこのスタイルが合っていると思います。

もう一つ質問してみました。
「“16才以上問題”についてはどうですか?」
「笹川では、16才以上で行き場のない(またはアルバイトのみしている)子たちの問題への取り組みはまだまだです。パトロールなどはしていますが・・・」
 パトロール、これは『行くところのない』ということを象徴する言葉のように思います。子ども対象のU18だけでなく、大人の日本語教室など総合的に関わることの必要性を痛感させられました。

*NHK『難問解決ご近所の底力』で外国人住民と日本人住民の問題がとりあげられたことがある。

東広島の雪景色(2014/02/08)