3月22日の教育再生会議で,安倍首相が日本に暮らす外国の子どもたちについて述べました.
「小中学校ではこれまでも手厚い教員配置や研修などを行っているが、今後、子どもたちの力をさらに伸ばし生かすため、高校等での教育も充実し、進学や就労の拡大につなげることが必要だ」
(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160322/k10010452651000.html)
手厚い教員配置や研修ってほんとかいな?とは思います.でも今回の注目点は「高校等での教育も充実し,進学や就労の拡大につなげることが必要だ」の方です.
広島県では,公立高校入試で,外国につながる子どもに対する配慮がありません.受け入れ校,受け入れ枠,試験問題のルビうち,時間延長,辞書持ち込みなど,ほんとうに何にも無いのです(後述しますが,奈良県の先生方が驚いていました!!).
そんな厳しい環境の中で,今年の高校入試が終わりました.U18に関わった子どもは定時制に3人,全日制2校に1人ずつ合格しました.全日制は東広島地域ではレベルの高い方の高校です.来日5〜6年でこのレベルの高校に受かる実力をつけた2人はすごいです!!
さらに定時制では奇跡(?)が起きました.一度不合格になった子が三次(欠員)募集に再トライして合格したのです.過去にこのパターンで不合格になったことがあるので,今回,だれもがあきらめムードでした.
そこに試験日にあわせたような安倍さんの『お言葉』です.もしかしたら(高校の)背中をおしてくれたのかもしれません!逆転合格になり本当によかったです.
さて,★と♪は奈良県に行ってきました.「奈良・子どもの日本語教育ネットワーク」立ち上げシンポジウム(3月20日)に参加するためです.U18でずっとボランティアをしてくれて,子どもたちに人気絶大のYさんが呼んでくれました.Yさんは,今奈良市ではたらいています.久しぶりに会えてうれしかったです.
シンポジウムには,いろいろな方が参加していました.公立夜間中学教師,自主夜間中学の関係者,特別支援教育の先生,県教委,市教委,大学の先生,ボランティア・・この多様性には,東広島はまだ追いつけていません!!
奈良の前日,伊賀上野にも行きました.ここはなかなかの活動が展開されています.特におとなのクラスはおもしろかったです.実力のある(自主的に学んだからついた実力です)ボランティアが授業形式で教えています.とはいっても会話中心で楽しそうなおしゃべりが続きます.特に現職校長先生が,身振り手振り,スキンシップも交えながら,本当に楽しそうに授業をしているのには,目を見張りました.忙しいのに,ボランティアが楽しくて仕方が無い!!という感じです.さらに受付では80代の素敵な女性が,てきぱきと学習者を誘導していました.
多様な人々がうまくかみ合っていけば,ホントに大きな力になるんだなあ・・・これからの東広島の課題です!
朝日の中で@奈良公園 |
ユーモラスな狛犬 |
ほっこりする狛犬 |