2016年8月22日月曜日

にじいろキャンプ2016

第3回にじいろキャンプ(2016)を行いました.

 8月19、20日の二日間,呉,福山,安芸高田,東広島から30人の仲間が集まりました.
今年のテーマは『自分たちでつくるキャンプ』です.主催する東広島のこどもたちは,春から10回以上の準備会を開いてきました.キャンプで何をしたいか,どうしたらみんなが仲良くなれるか,真剣に考えました.日本語が不十分な子どもたちは,学校ではこういう話し合いがなかなかできません.みんなの真剣な様子に,ヤッチャルスタッフは毎回圧倒されていました.

 スケジュールは
1日目:カヌー体験.水の安全教室,西条の盆踊り参加
2日目:バスケットボール,消しゴム作り
合間には、必ず振り返りの時間をとり,みんなでいろいろなことを話しました.

貴重な体験となったのが,カヌー&水の安全教室です.黒瀬B&Gのスタッフの指導のもと,池の生ぬるい水のなかで,みんな大はしゃぎしながら,真剣にとりくみました.カヌーでは転覆したメンバーが2名いました.そのひとりJ君(中国)は最後の振り返りで
「いちばん印象に残ったのは,カヌーで沈(ちん)したことです(「転覆する」のカヌー用語).びっくりしました.息が苦しくて本当に大変でした」と書いています.

 盆踊りでは,人混みの中で,メンバーの1人が落とし物をしてしまいました.うろたえるD君に対して,みんなが協力してさがしてくれました.楽しい時間を友だちのために使ってくれる.本当に心の優しい子どもたちです.子どもたちがいっしょうけんめい探していたことで,他の人たちが落とし物のことを知ることになりました.そして,集合しているわたしたちのところに,1人の男性が落とし物を拾って届けてくれました.ほんとうにたすかりました.

 バスケットボールは,何時間も話し合いをして決めた種目です.経験の差があり,うまくゲームが進められなかった面はありました.その中で,いちばんの経験者R君が,2試合,3試合と進んでいくうちに,声を出してみんなに指示するようになりました.技術のない子でも楽しめるように,協力してボールをゴールに進めていけるように,彼なりに考えて行動してくれました.日頃寡黙なR君の別の一面がでて,とても良かったなと思いました.

 キャンプに参加したのは,全員,親の都合で(自分の意志と関係無しに)日本に来た子どもたちです.日本がわからない,友だちとうまく話せない,文化が違う,それぞれ共通の悩みをもっています.そんな子どもたちが,活動を通じていろいろ語り合っていました.その内容は,きっとわたしたち大人には計り知れないものがあるでしょう.このキャンプで何を得たか,何を思ったか,子どもたち1人1人に刻まれたことを大切にしたいと思います.

 みなさん,お疲れさまでした.たのしかったね!!

(にじいろキャンプ2016はマツダ財団と子ども夢基金の助成を得て行われました)

カヌーにのるのはじめてだよ!!
みんなで話し合い.よろしくおねがいします

話し合いをしたことは,必ず紙に書いて発表します

西条の盆踊りを楽しみました

白熱のバスケットボール.みんなで大汗をかきました


消しゴム作り.力作が並びました.

全員集合!!